自由自在に形を変えられる穴彫りツール
なんだかんだと忙しかったこともあり、久しぶりの投稿となりました。
今年の冬はそんなに寒くないように思うので、屋外作業のいちにいちゃんねるでは大変ありがたいのです。
昨日今日と春の陽気のように暖かかったこともあって、今のうちにやっちゃえという感じでDIYしておりますが、いかんせん冬というのは日が落ちるのが早いので、急ピッチで進めなくてはいけないのが辛いところです。
さてさて、そこで今回作ったのはルーターのテンプレート治具というものです。
四角だけでなく、ネジを緩めれば様々な形状に変化させることができるため、正方形や長方形だけでなく自在に穴彫りが可能になります。
以前は、合板をカットしてタッカーなどで四方を留めて簡単なテンプレートを作って使用していましたが、ワンサイズの固定なので、サイズ違いを彫る場合はいくつものテンプレートを作らなければいけませんでした。
しかし、このテンプレート治具さえあれば、台形でも彫ることが可能です。
穴だけでなく、溝彫りにももちろん使えるのでDIYにはかなり重宝します。
テンプレート製作で使用したパーツ
まず、必ず必要なのが「T-Slot」です。
初めは、新たに購入すると高くつくので、木材でジグを作ろうかと思っていました。
ただ、それではそこそこサイズが大きくなるので邪魔だし、そんな大きなサイズのジグなんて必要ないので、コンパクトにするにはやはりアルミ製のT-Slotが最適だと判断しました。
でも実は、カーテンレールでも代用ができそうなので、お金をかけずに作るならそれを使う手もあると思います。
カーテンレールなら2千円ぐらいで手に入るんじゃないでしょうか?
木材の場合、ルーターで逆Tの字に彫っていくことになりますので、角材でもそこそこのサイズが必要なのと、動きのスムーズさ、そして全体の大きさが気になるところです。
結果的には、アルミ製にして良かったし、完成形がなかなかシックな感じにまとまったのでジグとしては満足の仕上がりです。
途中、うっかりミスしてしまったことが結局は災い転じて福と成したということになります。
その他パーツとしてはベースプレートに使用した「MDF材」、そして蝶ナット、フリーポイント金具(ミニ金具)、ナベネジ、超低頭ネジとなります。
蝶ボルトも使いましたが、最後はナベネジで固定しました。
蝶ボルトはジグのプレートを組む際に、何度か付け外しを繰り返すため、調整するのにいちいちドライバーで締め外しできないため、最終形が決定するまでは蝶ボルトを使っていました。
ワッシャーはT-Slotの内寸より大きかったため、グラインダーで両側を1mmほど削りましたが、結果的にはこれで十分使えて問題もありませんでした。
無ければ作る、合わなければ作る、そんな感じでフレキシブルに対応できればOKでしょう。
今回、フリーポイント金具がM5しかサイズ通らなかったので、ボルト類は全てM5を使用しました。
仕上げは植物由来のワックス「VINTAGE WAX エボニーブラック」を塗っていい風合いになりました。
失敗してしまったのよね
今回使用したルーターはBOSCHのパワートリマーPMR500というものです。
その名の通り、非常にパワーのあるルーターで良い製品だと思います。
ただ、今回のテンプレートでは、ベースプレートが正方形でなく、一方にはストレートガイドやトリマーガイドが取り付けれるようになっており、そこに取り付け用の金具が出ています。
これが、結果的にはT-Slotに沿って動かす際に障害となってまっすぐに彫ることができませんでした。
それだけでなく、ベースプレートが長方形になっているので、正方形を念頭に動かしていくと短辺のところに来た時にテンプレートの縁を削ってしまうことになってしまいます。
本当にうっかりミスでせっかく作ったテンプレートを削ってしまったのです。
この対策として、PMR500にはテンプレートガイドというパーツが付属してあるので、それを取り付ければそのガイドがテンプレートの縁に沿って移動するので誤って削ることはありませんので心配無用です。
では、なぜ今回削ってしまったかということですが、T-Slotに沿ってプレートの端の不要部分(最終的にまっすぐにするために数ミリ余分に残している)をトリミングする際、このテンプレートガイドは邪魔になるため取り外していたのです。
これをうっかり取り付け忘れてしまい、結果的にテンプレートの縁を削ってしまったということです。
もうガッカリ感が酷くて数分は動けなかった、そんな悲惨なミスでした。
基本的に、ベースプレートが正方形や円形ならおそらくT-Slotに沿って問題なく使えると思います。
テンプレートはどんなことに使えるのか?
どんなことに使えるかというのは、何を作るかによると思いますが、基本的には四角に彫りたい場合に大変重宝するものです。
例えば、今回テストしたものとして時計のムーブメントを取り付ける穴を彫りました。
正方形ですが、壁に吊る際のフックがあるので、正方形に削った後に上部だけ少し余分に削らなければいけませんが、その場合にもこのテンプレートでは一部の蝶ナットを緩めて広げるだけで一方だけを更に彫ることが可能です。
これは非常に便利です。
以前の合板で作ったテンプレートジグであれば、両面テープを剥がしてずらすという面倒臭い手間がかかっていました。
このジグでは最大17センチの正方形を彫ることが可能です。
最小サイズは2センチ四方ぐらいでしょうか?
あとは、例えばドアノブにしない場合、取っ手を彫ることが可能です。
引き戸などはスライドするため取っ手を付けれないので、指をかける部分を彫る必要があります。
この場合にはテンプレートがあると綺麗に彫ることが可能です。
あと、正方形や長方形だけでなく、変形させればいろんな形状に彫ることも可能なので、作るものによって多様な使い方ができるでしょう。
おしまい