いつのものかもわからないハンマーをリペア
めっきり外は寒くなってきましたが、もうあっという間にジングルベ〜ルという事になりそうです。
そうなると、今度は「寒い〜寒い〜」と言いながら寒空の下で作業する事になりテンションだだ下がりないちにいですー
今回、物置の中にあった古いダンボールを開けてみると、いつ誰が使ったのか、誰がここに入れたのかも分からない道具が出てきました。
それが今回の主役である「錆びたハンマー」です。
おそらくかなりの年代物であることはその形状や柄の劣化状態などから推測できますが、どのぐらいでしょう…たぶん、50年ぐらい前のものかもしれません。
いや、ひょっとしたらそれ以上前かもしれないです。
昔に実家にあったものであれば、余裕で50年ぐらい前のものじゃないかと思うのです。
そんなわけで、今回見つけたもんですから、これを修復してピカピカにしたいなと思ったのですが、ちょうど昔になんかの工具を買った際に、おまけであげるからとしてハンマーの柄の部分だけ数本もらったんですね。
それを思い出し、なんとかできるんじゃないかと思い、試しにリペアしてみようと思い立ったわけです。
そもそも、このハンマーの柄ですが、もらった時「こんなに入らんねんけどな、何に使えっていうねん…」とブツブツ言いながら結局もらい受けたのですが、こんなところで役立つとは思いませんでした。
とは言うものの、それらはちょっとサイズが大きいものばかりで、今回のハンマーヘッドにちょうど合うものがなかったので、一番その中でも小さいものをチョイスしました。
本当に錆なんて落とせるの?
サビで覆われたソレをどうやって落とすかを考えていましたが、直球で言うと「削れば地肌が出てくる」わけなので、削るのが手っ取り早いと思うのですが、前々から思っていた「クエン酸」と「重曹」は果たしてサビを落とせるのか?と言う疑問があったので、100均で買ってきて一度試しにやってみたのです。
たぶん、浸け置き時間という事も重要かと思いますが、そんな錆びた鉄を一日中浸けて待ってることなんてできないので、約一時間ほど浸しておきました。
結果、クエン酸ではこのハンマーヘッドのような錆はさほど落ちませんでした。
次に重曹は効くのかということで、重曹をかけてブラシでゴシゴシしてみると、たぶんその前のクエン酸も効いてると思いますが、それなりに錆が取れて元の地肌が見えてきました。
でも、サビが取れたと言っても、完全に落ちたわけではなく、あちこちに根深く入り込んだサビは取れることなく、地肌もくすんだ鉄の銀色が見えるだけで、ツルツルピカピカには程遠いものでした。
一応、クエン酸と重曹を使うと(ゴシゴシは必要だが)ある一定のサビは落ちました。
でも、それではダメなんですよ。
ツルツルピカピカにしたいのよね!
そう、くすんだ感じとサビがちらほら残っている状態では意味がないので、ツルツルピカピカにするために、次の手段として「グラインダーで磨く」の一択となりました。
そこで使ったのが「クロスサンダー」です。
これが非常に良い仕事をしてくれた結果、ハンマーヘッドはツルツルになったのです。
この次に使ったのが、アサヒペンの「金属みがき」です。
仕上げにはぴったりのアイテムでしたが、面白いのは脱脂綿にサビ取りの薬品を染み込ませてあり、それで対象物を擦って磨くだけでピカピカになるのです。
これがあると、サビの浸食による凸凹の中も綺麗に磨けて良い仕上がりになりました。
今回、このハンマーヘッドを滑らかにスムージングして、小さなサビによる凸凹や傷を全て削り取って新品のような仕上がりにするつもりはなく、あくまで美しい見た目に仕上げて普通に使えるハンマーにするというのが目的ですので、見た目にサビの浸食による小さな凸凹を完全に除去するところまではしていません。
なんでか!
そこにあまり意味がないからですー
一応、ハンマーとして蘇らせる、そして道具として使える状態にするというのが、必要なことであって、コレクションみたいに飾るつもりはないのです。
もし、鏡面処理をするような感じまで研磨するのは可能だと思いますが、そんな仕上げしたらたぶん使えなくなるからね!
だから、ある程度の良い状態まで仕上げて、あとは使う!という感じです。
ハンマーの柄を加工する
ハンマーヘッドを磨いたら、次は柄の部分をカットして削らなければなりません。
このハンマーヘッドは小さいため、取り付け部分を小さくする必要がありました。
でも、問題ないです。
のこぎりでカットして、あとは「のこやすり」で削り落とし、最後はサンドペーパーで仕上げるだけです。
そう、この「のこやすり」ですが、名前の通りノコギリのようなヤスリで、ものすごくガリガリ削れるのでざっくり荒削りするときには大変重宝するツールなのです。
もうエグいほどゴリゴリに削れます。
これがあれば、だいたい真っ直ぐに必要な範囲を短時間で削ることができるのです。
この「のこやすり」で粗方削ってから、木工用の粗目ヤスリである程度整え、それからサンドペーパーで仕上げる。
この工程であのハンマーヘッドの角が丸くなっている穴にきちんと入るように作ることができました。
最後は、柄の先部分のカットですが、ここに今回3ミリ厚の「ひし縞クサビ」を打ち込みますので、3ミリの寸法を考えて長さ15ミリの切り目を入れます。
今回、楔を打ち込みますが、がっちり固定するためにエポキシ樹脂を塗って接着させてます。
これでもう2度と外れないかもしれないハンマーの完成です。
柄の長さも長くなり、以前よりも太くなっていて握りやすい。
いつもは柄の部分が鉄のハンマーを使っていますが、これからはこの手にフィットする木製の柄が付いたハンマーを使っていきます。
おしまい